●演習を通してこれまで多くの”リーダーを目指す方々”とお会いして来ましたが、数年前から気になっていたのは、「こういう管理職になって、こういうシゴトを創り上げていきたい」というビジョンを語れる方が少なくなってきたことです。

例えば、面接試験(コンピテンシー面接)において、必ず聴かれる質問の一つに、「3年後、5年後、管理職としてあなたはどのようなことに取り組みたいですか?」というものがありますが、これがなかなかしっかりと自分の言葉で答えられる人が少ないのです。

「昇格した後の姿がイメージできない」

「この先、別の部署に変わる可能性もあるから、どういう仕事に取り組みたいかと問われてもなかなか思いつかない」

「理想的なキャリアを歩む上司がまわりにおらず、自分の理想像を考えにくい」 等々。

●そもそも、長いキャリアの中でも大切な基点となる昇格試験の場ですから、未来の自分像を描く、というのは重要なことです。それがあってはじめて、試験対策のスタートを切ることができるとも言えます。
予め”未来の自分像”を描くのが難しければ、ぜひ、事前の対策を通して、「こういうリーダーになりたい」「上のポジションになったらこういう仕事に取り組みたい」といった未来思考で自分の役割や仕事を考えられるようにする必要があります。

そこで、弊社のGrp討議演習や、ロープレ面接演習、各種個人演習の中では、ご自身が未来思考でセルフイメージを描きやすくするための問いかけをお伝えするようにしています。

 

●セルフイメージは、「いいとこどり」でつくってゆきます。

身近な上司の存在、あるいは他社の人材や歴史上の人物など、”話し方””見た目の印象””姿勢””シゴトのスタイル”などさまざまな切り口において、目指したい情報・あり方を「いいとこどり」してパーツとし、自分の理想的なリーダー像を創ってゆくのです。

「どういう管理職になれば良いの?」とセルフイメージに行き詰まる方は、アンテナを磨いて、世の中のさまざまなリーダーの存在に意識を向け、「こういう点をマネしたい」という情報を多く集めていくことからスタートすると良いでしょう。